高校時代は、ハードロックからジャズへと音楽の嗜好が変わった。
1950年代のモダンジャズが一番好きだ。
ニューヨークにはその頃の老舗のジャズクラブが未だに存在する。
ニューヨークに旅行に行ったときに、どうしても行きたい所がそのジャズクラブだった。
Blue Note Tokyoが青山にあるのだが、元々の店がBlue Note NYC・・・・店の前に到着すると、入り口には見慣れたBlue Noteのロゴマーク。
店内に入るとTokyoとは違った雰囲気だ。
まず、狭くて天井も低い。
ステージの後ろはカーテンのようなもので装飾されていて、なんか学園祭のときのステージのようだ。
私たちは、最前列に案内されてパーカッション奏者のコンガの前だ。
数々の有名ミュージシャンが演奏したと思うと、テンションが上がってしまう。
旅行でのジャズクラブの予定はここまでだったのだが・・・・もう二つ、Village VanguardとBirdlandに行きたい。
残念ながら、Birdlandは日程があわずに断念。
そのかわり、Village Vanguardに行くことにした。
Village Vanguardは、ビル・エバンスの代表作Waltz for Debbyのライブレコーディングが行われた場所。
昔は、このレコードをアドリブを覚えてしまうほど聴いたものだ。
ここは、絶対に行くべきだ・・・・現地からネットで予約を入れて、テンション上がりっ放しで向かった。
狭い!この狭さが嬉しかった。
デカいホールのようなところだと興ざめしたのだろうが、期待を裏切ることの無い空間だった。
Waltz for Debbyを聴くと、最初にグラスがぶつかるような音が入っているが、入り口脇のキッチンの音だということがわかった。
この狭い空間の中から何人もの偉大なミュージシャンが生まれたのかと思うと、音楽を商業ベースに乗せてはいけないのだと感じてしまう。